オレフィン系って何?特徴や用途を分かりやすく解説

オレフィン系とは、プラスチック樹脂の一つで正式名称を「ポリオレフィン」と言います。自動車分野を中心に様々な用途で活用されていますが、特徴やどこに使用されているのかは意外と知られていません。そこで、オレフィン系について詳しく解説していきます!

オレフィン系って簡単に説明できるもの?

皆さんは、”オレフィン系”という言葉を聞いたことはあるでしょうか?オレフィン系は、意外にも様々な場面で使用されていて、私たちの身近にある自動車の部品や雑貨など普段の生活で触れることも多くなってきています。具体的にはプラスチック樹脂の種類の一つとして分類されますが、総称として扱われることが多いため、一言では説明しにくいものだと言えます。

オレフィン系とは?

オレフィン系は、簡単に説明すると炭化水素で二重結合している場合を指します。炭化水素とは化合物の一つで、炭素・水素の原子が結合することによって生まれていますが、一重結合と二重結合の2種類があり、二重結合の方を「オレフィン系炭化水素」と呼んでいます。

オレフィンはプラスチック樹脂の一種

「オレフィン」という名称はプラスチック樹脂の一種でもあり、オレフィン系炭化水素を原料とするプラスチック樹脂はまとめてこの名称で呼ばれることがあるようです。

正式名称はポリオレフィン

オレフィンの正式名称は「ポリオレフィン」と言い、燃やすと水と二酸化炭素などになり環境に配慮されている材料であるとされています。ダイオキシンが発生しにくい物質として注目を浴びていて、ポリスチレン(PS)などと同じく汎用プラスチックに分類できます。

オレフィン系エラストマー(TPO)

”三大熱可塑性エラストマー”のひとつとして知られる「オレフィン系エラストマー」。常温の状態では、ゴムのような性質を持っていて、合成樹脂(オレフィン系ゴム)として部品や資材に使用されることがあります。TPOはポリプロピレン(PP)内に、微量のエチレン(EPDM)・プロピレンゴム(EPM)を分散させて作られています。

ポリプロピレン(PP)

オレフィン系の種類でも0.9~0.91と比重が小さい「ポリプロピレン(PP)」は、ポリエチレン(PE)とほぼ同じ構造をしていますが、水素ではなくメチル基がついているのが特徴です。軽量なのに高温に強いため、日用品から大きめの容器まで幅広く使用されています。

ポリエチレン(PE)

プラスチック樹脂の中でも単純な構造をしている「ポリエチレン(PE)」は、耐水性などに優れていて電気を通さない絶縁性を兼ね備えているのも特徴です。重さも水より軽量で扱いやすいため、ガソリン燃料を入れるポリタンクや灯油缶に使用される場合も少なくありません。スーパーなどでよく使用するレジ袋にも、このPEが使用されているんだとか。

オレフィン系ゴム・オレフィン系フィルム・オレフィン系シート・オレフィン系繊維・オレフィン系素材など、オレフィン系は様々な用途で使用されていることが分かりますね。通常のプラスチック樹脂よりも軽量でたくさんの耐性を持っているのもオレフィン系の特徴です。

オレフィン系には様々な長所がある

オレフィン系には様々な耐性があるのを分かっていただけたかと思いますが、他にも環境に優しい耐性をいくつも持ち合わせています。まさにオールマイティとも言えるオレフィン系の長所を細かく見ていきましょう。

耐熱性、耐寒性

耐熱性だけではなく耐寒性も兼ね備えているオレフィン系は、最高で約100℃、最低でマイナス60℃程まで耐えることができるといわれています。長時間熱に当てていても劣化しにくく、氷点下でも硬くなりにくいため万能です。

耐候性、耐オゾン性

従来の天然ゴムは劣化を引き起こしやすかったのに対して、TPOは耐候性、耐オゾン性にも優れています。気圧の変化が起こりやすい屋外でも長期間耐えることができ、丈夫で様々な用途で使用することが可能です。

軽量

オレフィン系はとにかく軽量で、比重が平均0.9と小さいため、小さな文房具や雑貨に使用されていても重さを感じにくい特徴もあります。通常のゴムや塩化ビニールに比べてもかなり軽量であると言えます。

安価

環境に優しいオレフィン系は、熱可塑性樹脂であることからリサイクルが可能です。そのためオレフィン系を使用したものは比較的安価である場合が多くなります。

どんな分野で使われているの?

では、オレフィン系が実際にどんな分野で使用されているのかを紹介します。意外と知らないところにもオレフィン系が使用されているので、身の回りで使用されているものを見つけてみてください。

自動車部品

オレフィン系が使用されているものとして有名なのが、自動車の部品。ダクトホースやバンパーなど様々な箇所で使用されます。特にバンパーは車の顔とも呼べる表面部分なので、耐性のあるオレフィン系はまさに持ってこいというところでしょうか。

建築、土木

建築や土木で使用するフィルムや防水シートでオレフィン系が使用されています。耐水性などがあるので外仕事でも大活躍しますね。

電気製品の部品

電気製品の部品にもオレフィン系が使用されていて、普段使用する掃除機や洗濯機の排水ホースに使われている場合も多いようです。電気を絶縁する耐性もあるため、コード類にも使用されていそうです。

他にも

スキーをする時に欠かせないスキーシューズや自転車・バイクのグリップ部分など他にも色々な所でオレフィン系が使用されています。様々な耐性を備えているため、幅広い分野で活躍しているのは間違いないでしょう。

オレフィン系の特徴を生かした主な用途

オレフィン系の特徴を生かして使用されている主な用途を見ていきましょう。色々な場面で異なる特徴を発揮できるのもオレフィン系ならではと言えますね。

建具、造作材

家の中にある階段や床、棚などにオレフィン系の素材が使用されており、環境に優しい配慮を行っています。燃えても有害にならないため、万が一のことを考えても安心です。

フロアシート、壁紙

オレフィン系を使用したシートに模様などを印刷したフロアシートや壁紙などもあります。リフォームや新築でも、部屋の仕上げ材としてオレフィン系が使用されているシートや壁紙などを張ることがあるようです。

文具、雑貨

ペンケースなどの文具、日用品雑貨でも幅広く使用されているのは何より軽量で負担になりにくい樹脂でもあるからと言えるでしょう。耐性もあり、劣化しにくいので長く使用できるという点も評価したいですね。

自動車

自動車はたくさんの部品から作られていますが、その内いくつかの部品にはオレフィン系が使用されている場合も少なくありません。熱が発生する部分、外気に接する部分など様々な面で耐性があるオレフィン系を使用するのも納得です。

防水シート

オレフィン系は耐水性に優れていることから、防水シートで使用されることも多々あります。そのため工事現場で使用されることも多いようです。

意外と身近で使われていた!

あまり言葉では聞かないオレフィン系。実は身近にある様々な用途で使用されていました。長所がたくさんあり、環境にも配慮していることから、今後も色々な分野で活躍していくと考えられます。ぜひ、皆さんの身近に存在するオレフィン系も見つけてみてくださいね。