定価とは?希望小売価格・オープン価格を徹底解説!

定価とは、通常「物の値段のこと」だと思いますよね。でも、物を購入するときには定価の他に、希望小売価格とかオープン価格などの言葉を見かけることがあります。これらは、定価とはどう違うのでしょう?本当の値段っていったいどれなのか気になりますよね。

定価とは?

「定価」とは、あらかじめ定められている販売価格のことです。独占禁止法上、書籍や新聞などを除いて、製造業者が販売店に対して定価やこれに近い表現で販売することを強制するのは禁止されています。

法律上の定価の定義や意味について

定価は、前もって定める価格のことですが、法律上「定価」が問題になるのは、独占禁止法上で定価販売が問題になる場合です。書籍や新聞以外のものを「定価」をつけて販売することは、違法になる可能性が高いと考えられ、その際の価格の定義として「定価」が用いられます。

定価の代表例は書籍や新聞

定価販売が例外的に認められているのが、書籍や新聞です。これは、メーカーが小売価格(定価)を決めて、小売業者が定価販売するという「再販売価格維持制度」が独占禁止法で認められているというものです。

書籍や新聞は文化的側面が強く、価格競争にはなじまない性質を持ちます。多種多様な刊行物は同一の価格で提供していく必要があり、文化水準を維持するうえでも重要とされています。

消費税の税込み・税抜きのどちらも定価

再販売価格維持制度で用いられる「定価」には、税込みも税抜きも、どちらも含まれています。税込表示が必要かどうかは消費税法上の問題であり、「定価」の概念を定める独占禁止法では、税の表示を問題としていないので、どちらも含むものとなります。

標準価格や販売価格(売価)について

標準価格とは、行政機関が特定の商品について定めている価格であり、高騰した場合に国民生活に重大な影響を与えるものについては標準価格を設定しています。日本では石油について、法律で標準価格が定められています。

メーカー希望小売価格とは

お店に行くと「メーカー希望小売価格」という表示もよく見かけますね。

メーカーが希望額を小売業者に提示

メーカー希望小売価格とは、メーカー側が供給する商品について設定した、販売参考小売価格のことです。あくまで希望価格であり、小売業者を拘束するものではありません。定価であれば値引きや値上げは一切認められませんが、希望小売価格は小売業者の事情で価格を変動させることができ、店頭価格が希望小売価格を上回ることも違法ではありません。

オープン価格とは

この希望小売価格に対し、メーカー側が希望小売価格を小売業者に定めない価格があります。それをオープン価格といいます。

メーカーが販売価格を小売業者に一任

オープン価格ができた背景には、家電製品の二重価格問題があげられます。家電量販店などが増え価格競争が高まると、希望小売価格について店頭では「何パーセント引き」という形での値段設定が多く見られるようになりました。

【二重価格防止の基準】

このような二重価格表示は、販売実績のない価格をあるかのように偽装するもので消費者を惑わせます。このような不当表示をなくすために、公正取引委員会では、「15%以上の値引きが市場の 2/3以上で、20%以上の値引きが市場の 1/2以上で行われている場合は二重価格」という基準を設けたのです。メーカーではこの基準に抵触しないために、生産終了などの値崩れの大きい商品について、希望小売価格も定めないオープン価格にすることが多くなったのです。

それでも、希望小売価格の商品については販売競争のために割引表示をされることがなくならず、メーカーは家電商品など多くの商品で希望小売価格の設定をやめ、オープン価格に移行しているというのが実情です。

メーカーが決めるのは原価(卸値)のみ

オープン価格では、メーカーが決めるのは卸値の原価のみで、小売業者の方で自由に価格設定をすることができます。

メーカーにはメリットがある!

希望小売価格に対して割引表示することは、商品が安売りされているというイメージが与えられてしまいます。オープン価格にすることで、このような安売りのイメージをなくすことができるので、メーカー側にもメリットはあります。

現在、オープン価格が主流の訳とは

このようにメーカー側にもメリットのあるオープン価格は今日では、価格表示の主流を占めつつあります。

消費者が混乱した「二重価格表示問題」が転換期

メーカーにとってのオープン価格のメリットは、割引表示による安売りのイメージをなくす以外にもあります。「時間が経つことで価値が変わっていく商品」や「すぐに価格の変わる商品」の値段は小売業者に任せた方がいいというメーカー側の思惑があるのです。

二重価格は、本来の価格から本当に値下げさせた正当なものであれば消費者にとっていい判断材料になり、販売者間の競争促進が図れるという利点もあります。しかし、偽装によってあたかも商品が安くなったかのように消費者を混乱させるものが横行している今日、オープン価格が主流になるのは当然の流れなのかもしれません。

私たちの目に触れる値段いろいろな意味があった

定価と一口に言ってもそれに決まった定義はなく、いろいろな意味があることが分かりました。二重価格によって商品が安くなったと錯覚し、購入した経験のある人もいるでしょう。オープン価格は私たち消費者にとって、混乱することなく正当な価格で商品を購入するために歓迎すべきものと言えるでしょう。実際の価格はカタログ等でなく、実際にお店に行かないと分からないというデメリットもありますが、その点もネットの普及である程度解消はされるようです。